経営事項審査(経審)

1.経営事項審査(経審)とは

経審とは、公共工事を直接請負おうとする建設業者が必ず受けなければならない審査であり、建設業者の企業力(企業規模、経営状況や技術力)などを審査する制度です。簡単に言うと、建設業者に対して、その経営規模や経営状況を客観的にみて“公共工事が無事にできるのかどうか”を審査する制度のことです。
また経営事項審査を受ける業種は、建設業許可が必要になります。
現在では公共工事だけではなく、お取引業者様などから突然「経審評点(経審を受けた後に送付されてくる経審の結果)の提出」を促されたりするケースがあります。
これは全国一律の指標ですので、その業者がどのくらいの経営状況なのか一目で確認ができるからです。

経審は大きく分け2つに区分され、更に4つに区分されます。

1、経営状況分析・・・①経営状況の分析(Y)*
2、経営規模等評価・・・②経営規模の認定(X)③技術力の評価(Z)、④社会性の確認(W)、
これらを客観的に審査し評価され、「総合評定値(P)」という数値が算出されます。

2.経営状況分析について

「経営状況分析」は「“経審を受ける前に”国土交通大臣が認めた登録経営状況分析機関(現在日本全国に10社ほど存在。建設業許可申請を行った行政機関とは別機関。)へ申請し、“経審を申請開始するまでに”その機関から“結果(経営状況分析結果通知書)”を受取っていなければなりません。」

よって、経審を始める前に、まずは経営状況分析を受けておく必要があります。
経審を審査する行政機関(申請先)は、

  • 知事許可⇒各都道府県知事
  • 大臣許可⇒国土交通大臣
になります。

建設業許可を申請した行政庁に審査してもらうわけです。

3.経営事項審査(経審)の有効期限

経審は、審査基準日(経審を受けた決算期)から、1年7ヶ月間有効です。したがって、有効期限内に次の経審の結果が出ていないと公共工事を受注することの出来ない期間が生じてしまいます。

4.経営事項審査(経審)の手数料

経審の手数料は、総合評定値を求めるかどうかで若干変わってきますが、総合評定値を求める場合で、1業種のみの場合11,000円、1業種追加する毎に2,500円加算となります。 また、経審を申請する前提として経営状況分析が必要です。 経営状況分析の手数料は、13,800円です。